「森カフェ」~地域で、地球にやさしい公園づくり
地域のひとたちが集まって、公園の清掃を行い、清掃で集めた枯葉や雑草はコンポストで堆肥にする。農薬や化学肥料を使わず、耕すこともせずに公園の植物を守る。そして作業の後は、木陰で香り高いコーヒーを飲みながらお喋りを楽しむ。
こんな素敵な活動を広げている人たちがいます。
宮前区の有馬ふるさと公園で「森カフェ」を開いている大島京子さんにお話を伺ってきました。(取材日:令和6年6月16日 取材:山田知子)
命が循環する公園を目指して!
私たちは公園の清掃をして、集めた落ち葉や雑草で堆肥を作り、命が循環する公園を目指しています。樹木医の指導のもとにみどりの保全活動を行います。
作業後は木陰でコーヒーブレイクの時間です。
途中の出入りは自由なので、地域の方々も気軽に立ち寄ってくださいます。
私たちは以前からリバーサイドローズウォーク、有馬やまぼうし公園など、近隣で花壇ボランティアをしていたのですが、そのうち落ち葉や切り戻した植物や雑草などで腐葉土を作れるとわかり、農薬や化学肥料を使わず、耕すこともしない花壇づくりを目指すようになりました。腐葉土を作るコンポストも自分たちで作りました。
『落ち葉物語』(作・絵:大島京子)
↓(折りたたむと小さな冊子になります)
https://www.city.kawasaki.jp/miyamae/cmsfiles/contents/0000:153/153571/ochibamonogatari.pdf
森カフェ誕生!
その後、白幡台で開催された「坂の上カフェ」に参加することがあり、「公園でカフェっていいなぁ」と思っていました。
2023年11月、「有馬ふるさと公園」は例年と同じように市によって手入れされました。綺麗になった公園を見て、私の中で漠然としていた夢が突然ハッキリした形になって見えたのです。「この森の中のカフェをぜひとも実現させたい!」そう思いました。
「手入れされた明るいこの状態をこれからも守って行きましょうよ!」と、野川で南野川ふれあいの森の保全活動を約20年続けている樹木医の伊藤菊代さん(「森カフェ」副代表、「野川はあも」代表)と意気投合し、「一緒に、ふるさと公園での保全活動+地域コミュニティづくりを実現させよう!」と奮起しました。
森カフェ、スタート!
早速2023年12月に仲間や家族と、実験的に森カフェをスタートしました。その時の参加者は9人でした。
公園清掃の後、コーヒーを飲んでお菓子を食べていると、知らない同士でも自然に会話が弾んでおり、みんなとてもいい笑顔でした。
ワクワクがいっぱいです!
カフェにはいろんな方が来てくださいます。知らなかった方とも仲良くなれました。偶然にも10年以上逢えずにいた友人と出会えたこともありました。公園に隣接したお宅の方からは「あの公園から湧き水がでるんだよ」と教えていただき、公園内にビオトープを作れないかしらとワクワクです。
続けていくうちに少しずつ仲間が増えて 公園がどんどんキレイになって、近隣の方々がいつも集うようになったら、防犯にも災害時の助け合いにもつながっていくと思います。あちこちの公園のボランティアの方々とも交流できる場になってくれたら嬉しいです。
森カフェでは作業の前に準備体操をします!
最初に準備体操をします。草刈り作業などで身体を使うので、身体をほぐしておきます。やりすぎないよう、作業は30分程度で終わるようにしています。
出入りは自由なので、それぞれ無理のないように参加していただけます。
保全活動から憩いの場づくりへ~夢が膨らんでいきます
貴重な有馬の森を後の世代に残していきたいのです。そのために生物多様性の維持、落葉の活用、樹木の保全を近隣住民の方々と協力しあえたらと思っています。
朗読会やゲーム、学びやワークショップなども取り入れて、公園が子どもたちの遊び場だけでなく、大人にも高齢者にも憩いの場となってほしいです。
お世話する花壇(宮前郵便局花壇)も増えてきましたし、現在、同じ有馬ふるさと公園で「冒険遊び場」を開催している「子どもの遊び場を考える会 ポレポレ」さんとのコラボが具体化しつつあり、とても楽しみにしているのです。
活動日程など
今年度の予定として、毎月1回、第3日曜日、有馬ふるさと公園にて、午前10時から開催し、公園清掃や樹木の保全活動を行い、その後はカフェタイム、お喋りをしながら一息つきます。ちょっとしたゲームをすることもあります。
出入りは自由、無料で、どなたでもご参加いただけます。
カフェタイムだけの参加も歓迎です。
また参加したいなと思っていただけるようなカフェにしたいですね。
取材を終えて
仲良くお喋りしながら草刈りをしているこのお二人を見て、
「今日は親子で参加したのですか?」と尋ねました。
するとお二人は顔を見合わせてクスっと笑い、
「あの、私はこの子のお母さんじゃないんです」
「親子で来ましたけど、私のお母さんは、あっちで別な作業をしています」
これを聞いて、何だかとってもホッコリとした温かい気持ちになりました。
森カフェ
代表:大島京子
Facebook:https://www.facebook.com/rwgardeners
(Rose walk Gardenersと共用のFacebook です)
問合せ:Facebookからご連絡ください