親子それぞれに同じ空間を楽しむ「まめちくサロン」
JR鹿島田駅から徒歩2分、新川崎駅から4分にあるコミュニティスペース「新川崎タウンカフェ」。2016年11月に開設以来、幸区のコミュニティづくりの拠点になっています。
ここでは、毎月第3月曜日*に親子で小さな居場所づくり「まめちくサロン」が行われています。こどもと一緒に縫いもの&音楽いっぱいのおはなし会がコンセプト。企画運営のもりまさのさんに、立ち上げたきっかけからお話を伺いました。
(取材日:2023年11月20日 レポーター清水まゆみ)
「気ままに縫い物倶楽部」と「まめっこサロン」が合体!
私は名刺に「縫い物士」と「人形劇士」と書いています。縫い物が大好き。大学は家政科を卒業し、舞台衣装に携わっていた経験もあります。子育ての時期に人形劇に目覚め「にこにこあおむし人形劇団」を主宰して13年になります。人形劇に登場する人形たちはすべて自分で縫っています。その傍ら「縫うこと」をもっと自由に誰かと一緒に楽しみたいと思って「気ままに縫い物倶楽部」を立ち上げて細々と活動していたんです。
タウンカフェではいろいろな講座が組まれていて、保育士として長年働き、卒業後に地域活動に主軸を移した「じゅんじゅん」こと中村純子さんが、幼児対象に読みきかせをする「まめっこくらぶ」開いていたんです。お母さんたちは子どもを連れてきて遊ぶ姿を見ながらお茶を飲み、おしゃべりをしている…だったら同じ時間にお母さんは子どもから離れ自分の時間を「縫うこと」でちくちく楽しみ、子どもはお母さんから離れて保育のプロのじゅんじゅんさんたちと思いっきり遊んだらいいんじゃないかと。2つの活動を合体する、まめっことちくちくから「まめちくサロン」を立ち上げたんです。
まめっこくらぶ じゅんじゅん Instagramhttps://www.instagram.com/jyunko_nakamura/
季節感を忘れない「縫い物」はキットで用意!
毎月の縫い物はキットにして用意しておきます。季節感を大切にして、11月は「おでん」。フェルトを使い、誰でも完成できるようにメンバーがついてサポートします。
12月はクリスマスの靴下を作りました。毎月何を作ろうかを考えるのも楽しみのひとつです。幸区に興味を持ってもらいたいので、家でも作れるように近くの夢見ヶ崎動物公園に行く時のお弁当をイメージしたキットなども用意しています。
子どもが遊ぶ様子を見ながら、お母さんは「ちくちく」
お母さんはキットを袋から出して、針に糸を通してちくちくする間、子どもたちは、すぐ近くで遊具のトンネルをくぐったり、絵本の読み聞かせを楽しみます。
「ここに来ると子どもから離れる時間が持てる。すぐ近くで様子は見られるから安心」「縫い物をしている時は無心になれる大切な時間」とお母さんたちは言います。
じゅんじゅんさんたちは、さすが保育のプロ。子どものつかみがすごくうまいな!っていつも感心して見ています。その姿にお母さんたちは「時にはこうして手を離していいんだ」って肩の力が抜けるみたいなんですね。
コロナとうまくつきあい、小さな積み重ねを大切に育む
まめちくサロンは2021年4月に立ち上げました。コロナも落ち着いてきて、少しずつ外にも出られるようになった時期でした。でも「大人数の施設に子どもを連れていくのはまだ心配」「子どもと家にこもり続ける生活に不安を感じる」と相対する声を聞き、幼児を持つお母さんになんとかできないかと考え、「5組まで」と人数制限をかけて始めました。
コロナによって、私の「人形劇士」の活動も一時は皆無になりました。そんな中でもうひとつの顔「縫い物士」としての活動を続けることで、小さな居場所づくりができていることを実感しています。
2023年8月から2024年3月まで「幸区まちのおと協働事業」として活動しています。行政との伴走で学んだことを今後も生かして表現すること、共にいることを小さな積み重ねを続けることで大切に育んでいきます。
問い合わせ
nuikobosilk@gmail.com
もりまさの さん
*会場の新川崎タウンカフェ
川崎市幸区鹿島田1-1-5パークタワー新川崎102
まめちくサロン公式LINE
→https://lin.ee/7NdfwlN