SDGsをテーマにした映画の上映会「SDGsシネマ@宮崎台」
この記事は、2023年07月20日に協働・連携ポータルサイト「つなぐっどKAWASAKI」で公開されていたものを転載したものです。
東急田園都市線宮崎台駅前の「英学塾」で開催されている、SDGsをテーマにした映画上映会「SDGsシネマ@宮崎台」。
2022年8月にスタートし、23年6月までに11作品を上映しました。運営する「英学塾/環境問題翻訳チーム・ガイア」の辻麻里子さん、徳野千鶴子さんにお話を伺いました。
「SDGsシネマ@宮崎台」をはじめたきっかけを教えてください
辻さん:
私たちは、結婚や子育てを機に専業主婦になった東急田園都市線沿線在住の女性の仕事を創出するため、1991年に東急電鉄が事業を開始した「セラン」で出会いました。
当時はまたパソコンやもちろん通信もあまり普及していなかった時代です。私たちは、翻訳の仕事でキャリアを積んでいました。「セラン」にはそれぞれのスキルに沿った仕事のチームがあって、私たちは「翻訳チーム」として様々なジャンルの翻訳に関わっていました。そこで出会ったのが「地球環境問題」。1992年地球サミット以降、この分野の仕事が増え始めました。地球の未来を被害者・加害者としてではなく、地球で暮らす同じ当事者として取り組んでいこうという問題提起に魅了されました。子育て中の私たちには、今の世代が享受している環境を未来世代へと繋ぐことの重要性もとても切実に感じられました。
あれから約30年、「環境問題」には翻訳と共に市民活動もしながら向き合い続けてきました。22年8月、世の中のSDGsへの風を感じ、「SDGsなど社会課題をわかりやすく理解するには映画がいい!」と意見が一致。私が20年間英語を教えるために開室してきた「英学塾」の一室を活用し、毎月開催の映画を見る会を立ち上げたのです。思いついたらとにかくやってみる!いつもそういう私たちなんです。
映画はどのように上映しているのですか
徳野さん:
映画は主にcinemo(シネモ)という社会課題・SDGsテーマの映画の自主上映会をするために世界中からセレクトした映画のDVDを貸出す仕組みを使って上映しています。
初回は、世界5か国をまわり捨てられてしまう食材を救い出し、おいしい料理に変身させる「0円キッチン」を上映しました。
cinemoでは、映画をきっかけに人々が集まり、見た映画についてディスカッションすることで、コミュニティ活性化のきっかけづくりをしませんかとも呼び掛けています。これにも共感し、映画のみの参加は500円、映画のあとに約1時間、手作りスイーツとドリンク付の交流会にも参加する場合は1000円の参加費でやっています。告知はSNS中心で、映画はもう一人の翻訳スタッフと3人で選んでいます。
普段は英語を教えている部屋の机を移動し、スクリーンなど機材を設置し映画を上映します。上映後は集まった人たちで机を戻し、機材を片付け交流会をします。部屋のスペース上、基本第4火曜日・第4土曜日の午前、午後と1作品を4回上映しています。
上映会を始めて良かったと思えることは?
辻さん:
多くの方は映画と交流会のセットで来られます。交流会は映画を見た直後なので「最初の音楽すごかったね」などすごく盛り上がります。20代から60代まで幅広い年代の方がみえます。話しているうちに日頃の仕事や市民活動でつながっていることもあります。
徳野さんが季節の食材を使ったサンドイッチや炊き込みご飯などの軽食と焼き菓子などのスイーツを手作りしておもてなしします。また、ドリンクも日英アフタヌーンティー協会認定講師でもある徳野さんが、世界の紅茶をセレクトし説明を交え、自前のティーポットで提供します。
リピーターさんの多くから「とにかくこれが楽しみで」って言われています。
今後はどのように継続していきますか
辻さん・徳野さん:
広い会場でより多くの人と1本の映画を通じた交流もしたいとも思っています。ただ現在の駅前立地の利便性、少人数で映画を終わった後手作りスイーツを食べながらの交流会が楽しいという意見が多く、まずはこの形式での継続を考えています。
この取組に関する問い合わせ
環境問題翻訳チーム・ガイア事務所 辻さん
gaia@gaia-translators.jp
(取材日:2023年6月25日 レポーター:清水まゆみ)