バスケットボールやブレイクダンスなどの若者文化を発信!~カワサキ文化会館~
この記事は、2023年3月31日に協働・連携ポータルサイト「つなぐっどKAWASAKI」で公開されていたものを転載したものです。
京浜急行電鉄が所有する、元はパチンコ店だったビルをリノベーションし、2022年8月に「カワサキ文化会館」がオープンしました。この施設は、神奈川県川崎市をホームタウンとするプロバスケットボールクラブの川崎ブレイブサンダースが運営を担っています。川崎ブレイブサンダースの松本紘樹(まつもと ひろき)さんにお話を伺いました。
(取材日:2023年3月9日)
カワサキ文化会館をオープンしたきっかけを教えてください
バスケットボール(以下バスケ)を文化にしたい、若者文化を応援したいという思いから、日常的にバスケに触れられる場所を探していました。「若者文化の発信によるまちづくりに向けた環境整備等に関する基本計画」に基づく「日常の施設」の一つとして位置づける川崎市若者文化創造発信拠点を整備・運営する事業に関する公募を知り、ぜひ挑戦しようと会社としても考え応募しました。その後、無事採択された事業として、カワサキ文化会館を開業しました。
日常的に、バスケをする、見る、楽しむ事ができ、「MAKE THE FUTURE OF BASKETBALL―川崎からバスケの未来を―」というチームの目標達成に向けた施設として具現化する事が出来ました。
施設ではどのような体験ができますか?
3×3のバスケコートが2面あり、好きな時にプレーを楽しむことができます。その他、ブレイクダンスが行われるスタジオやeスポーツを体験出来るエリアもあります。また、時間を区切って、バスケコートでスケートボードができるようにしたり、ブレイクダンスの部屋でダブルダッチ(2本の縄を使い技を競う縄跳び)ができるようにしました。
各々部屋が分かれていますが、自然と交流やコラボが生まれるように透明の大きな窓を取り付けて中が見えるようにしました。ブレイクダンスの後にバスケをしてから帰宅する若者もいます。
施設内ではeスポーツでの歓声が施設全体に聞こえたり、ダンスの音楽が響き渡ったりする場面もあり、カワサキ文化会館は、若者文化が一体化した場所になっています。
カフェも入っているのですね
はい!川崎ブレイブサンダースが川崎市と連携して推進するSDGsプロジェクト「&ONE」のオフィシャルパートナーである味の素(株)にご協力をいただき、メニューを提供しています。スポーツを通して健康と栄養面を応援したいと思い、運動後のエネルギー補給などのために、実際に味の素(株)がトップアスリート向けに提供実績のある「エネルギー豚汁」や、だし入りおむすび「パワーボール」を基に開発したオリジナルメニューなどを販売しています。
また、川崎ブレイブサンダースの選手とのコラボメニューも企画しており、現在は前田悟選手が好きなわかめを混ぜた「まえた結び」を販売しています。
「カワサキ文化会館」にはどのような人が遊びに来ますか?
高学年の小学生が多いですね!放課後、家にランドセルを置いてから遊びにきています。無料なので学生たちも楽しめる場所になっています。バスケ経験者も多くて、会社帰りの社会人がスーツ姿で来場し、スーツからユニフォームに着替えてプレーすることもありますよ。日常生活の中にバスケが浸透している実感があり、嬉しいです。週末は、バスケを楽しむ方だけでも100人以上が来場してくれています。
施設をリノベーションした際に、工夫したことはありますか?
実はこの施設は、2年後を目途に再開発のための取り壊しが決定しています。そのため、サステナブルをテーマにリノベーションしました。
天井はあえて配線を覆わず、受付カウンターの台座はコンテナボックスを縛って作るなど、余分な資材は使わず再利用可能なアイデアを取り入れました。元の内装を、そのまま使用している部分もあります。ただ、すべてむき出しにしていたのではシャビーに(みすぼらしく)なるので、内外装にアートを取り入れました。建物全体のプロデュースは川崎市で活動しているbonvoyage株式会社にお願いしました。
今後の抱負を教えてください
カワサキ文化会館を通して、若者文化をもっと外に発信していきたいと思っています。スポーツに触れた経験が少ない人にも、是非、バスケやブレイクダンスなどに参加してほしいです。日常的に若者文化が楽しめて、尚且つ自然にコラボができる空間がここにあります。いつでも気軽に遊びに来てください。
ここが取り壊されても思いは消えません。我々は、新しい器(=場所)を造っていくことを目指しますが、この場所がなくなったあとも、各々が新しい活動を外に発信出来たら嬉しいです。
この取組に関する問い合わせ
写真提供:カワサキ文化会館