Jazz Date
この記事は、2019年8月13日に協働・連携ポータルサイト「つなぐっどKAWASAKI」で公開されていたものを転載したものです。
音楽好きな友の会「Jazz Date」って何?
東急東横線元住吉駅から続くブレーメン通り商店街のとある建物。ここで、今では珍しい『レコード』が聴けるイベントがあるのだとか。さっそく、会場に向かいました。
訪ねたのは「音楽好きな友の会(音友会、代表:塚田親一さん)」のJazz Date(毎月第3日曜日13:30~16:30)。ジャズを好きな人たちが自宅からレコードやCDを持参し、一緒に楽しむ集まりです。「音楽が好き、アナログサウンドが好き、そしてオーディオにも興味がある人なら老若男女だれでも」参加することができ、個人宅では実現できない規模の音響設備で、大好きなレコードやCDを楽しむことができます。
参加者は、演奏やその曲の時代までも語り合うジャズ大好きさんたちです。「同じ楽しみを分かち合うことができる仲間に『私の一曲』を一緒に聞きいてほしい」と川崎市内、横浜市、東京都からもレコードを持った人たちが集まってきます。
取材当日のテーマは・・・
7月21日の鑑賞会は「女性ボーカル」がテーマでした。この日、ディスクジョッキーを担当した白仁田一浩さんは、女性ボーカリスト10人の10曲をリストアップし、それぞれにオリジナルの簡潔な解説を差し込んで準備していました。解説は分りやすく、初めての私でも、一曲一曲の始まりがとても楽しみでした。名前を聞いたことがあるボーカリストはドリス・デイ、レディー・ガガだけでしたが、他の8人のボーカルでもディスクジョッキーのおかげで体が小刻みにリズムをとっていました。ジャズの楽しみ方を教えてくれる鑑賞会でした。
参加のきっかけは?
集まった人たちに、参加のきっかけを尋ねました。
「ブレーメン通りを散歩していたら町内会の掲示板に音友会のチラシを見かけた」という人。「インターネットでジャズを検索したら「音友会」が現れ、問い合わせたら塚田さんから『ぜひおいでください』と返信が届いた」という人(ちなみにこの方、「自宅にLPレコードが2000枚ほどある」とのこと!)。
その他のつながりがきっかけという人もいますが「気軽に訪ねてくることができる」ことに変わりはないようです。
他の参加者が持参するレコード、CDを見せてもらい、新しい曲や演奏者を知るきっかけになっているという人、ジョン・コルトレーンが大好きでレコードは全部持っているという人、ピアソラの曲が好きという人など、ジャズを幅広くカバーする人たちが、一部屋に集まってリズムと語り合いを楽しんでいました。
迫力の音場空間
音の作り込みから音響システムにまで精通した塚田代表が、ここのシステムをセットアップしました。会場の音響スピーカーシステムは、2台のアンプを個々に駆動して重低音を再生。聞く人に違和感のないバランスで調整したサウンドは心地よく、会場を包み込むように響かせて迫力のある音場空間を演出しています。また、レコードプレーヤーは78、33、45回転それぞれに対応可能で、SP盤の場合は専用カートリッジに交換して対応するということでした。
代表の願い
塚田さん(写真前列左から3人目)の願いは二つ。ひとつは音楽に携わっている中学生、高校生などの若者たちとも、この音響システムでジャズなどを一緒に楽しみたいということ。もうひとつは、音楽のまち川崎市でも、マニアの保有するレコード類を引き継げる資料室ができてほしいということです。「若い人たちにもアナログサウンドを知ってもらい、その音源を後世に残していきたい」と語っていました。