◆にこにこあおむし人形劇団◆「多世代交流人形劇」~高津区市民提案型協働事業~
この記事は、2018年8月1日に協働・連携ポータルサイト「つなぐっどKAWASAKI」で公開されていたものを転載したものです。
「にこにこあおむし人形劇団」(代表:森 真佐乃さん)による「多世代交流人形劇」の公演が7月18日(水)、にこぷら新地(二子新地駅より徒歩3分)で行われました。
この多世代交流人形劇は、区と同劇団が高津区市民提案型協働事業として実施されており、全6回開催の予定で、今回は2回目の開催となります。
同劇団は7年前から主として児童を対象に、’’見るだけではなくて一緒に遊べる人形劇’’、’’仲良くなれる人形劇’’を上演されてきました。人形も大道具も小道具もすべてメンバーの手作りだそうです。
見ている内にみんな仲間になれちゃう人形劇
連日猛暑が続いていましたが、開始時間には幼児とママたちで会場は満席。シニア層はチラホラといったところでした。
「みんな!こんにちは!」の呼びかけに、元気な返事が返され、いよいよスタートです。
一人ひとりの名前を書いた小旗の色で5つのグループができました。
まずは拍手や足踏みなど歌に合わせて体操でウォーミングアップです。
さらに歌に合わせた指遊びや簡単なクイズなどオープニング段階で子どもたちはすっかり’’にこにこあおむしの世界’’に引き込まれていきました。
うさぎさん、くまさんなど人形が紹介され、「うーたんのかくれんぼ」の人形劇では、動物たちが「ねえ、ここに隠れさせて!」「隠れるのを手伝って!」と子どもたちの間に隠れます。「電車ごっこ」では電車が子どもたちの間を走ります。会場全体が舞台になり、みんな劇の中に入ってしまいます。
手作りジグソーパズルは、グループごとに動物の顔を作りあげていきます。グループの皆が協力しなくてはできません。
「バスごっこ」では子どもたちがおにぎりやおかずになって挨拶しながらバス乗っていき、お弁当ができあがります。声をかけあってママ同士もすっかり仲良しになっています。
観客は見ているうちに自然に劇の中に入って仲間となっていく、その仕掛けが素晴らしいですね。ここで初めて出会ったという子どもたちも、終了後はバイバイと手を振り合ってお別れしました。
どんな人たちが参加したのかな?
今回の参加者数は、親子:69人、高齢者:3人、学生が2人、中高年:1人とのことでした。
今回は高齢者の参加が少なかった(第1回は16人参加)ですが、猛暑のため外出を控えるようにと呼びかけられていたことを考えると、これは仕方がないでしょう。むしろ「学生2人」「中高年1人」という成果に注目したいと思いました。多世代交流というと、子どもと高齢者の組み合わせを思い浮かべがちですが、中高年や青年も混じってこそ多世代です。今後この数字が増加していくことも期待されます。
参加者の感想は?
・近所の方と知り合いになることができました。
・おじいちゃん、おばあちゃんに娘をかわいがってもらいました。めったにないことだったのでありがたかったです。
・参加型の劇で、初対面の人同士でもなんとなく一緒にその場にいることができました。楽しかった。
・小さな子と久しぶりに触れ合い、とても元気がでました。
・いろいろな世代の方と触れ合うことは、お互いに刺激になりました。
・日頃お友達と遊べる機会が少ないので、暑いけれどがんばって参加しました。でも子どもはぐっすり眠っちゃって残念!
行政担当者からのコメント
「多世代交流人形劇」は初めての取組ですが、継続して積み重ねていけば、大きな成果が期待できると感じています。
協働の役割分担として、行政側は、広報、会場の手配、備品の整備などを担当しました。また、問合せや申込受付も引き受けております。すべて一緒に相談しながら進めています。
シニアの方から子どもと触れ合えてよかったという感想を聞けて、とても嬉しかったです。児童を担当する民生委員さんも参加しておられ「地域の親子と親しくなれるので、とてもありがたい企画です」とのことでした。
今回参加した学生さん2人は、看護士を目指す方たちでした。終了後も熱心に質問をしてこられました。彼らの将来の仕事に役に立てたのではないでしょうか。
区民の皆さんはこのような機会をどんどん利用してほしいですね。
「多世代が一体となって交流できる」という点にとても期待しています。
にこにこあおむし人形劇団メンバーからのコメント
多世代が交流できるように、人形劇を「見る」だけではなく「一緒につくる」ものにしたいと、メンバー皆で考えました。
近隣の皆さんで一つのチームを作り、一緒に遊ぶことによって、少しでも知り合いが増えていくといいなと思っています。それが積み重なれば地域の人が皆つながり合っていけると思うんです。
参加した人が皆で一緒に作れるように、皆がお友達になれるように、わかりやすい名札を作ったり、ジグソーパズルも一人ひとりが役割を持てるようにたくさん作り足しました。
行政と協働することによって、とても大きな力になるのだと実感しています。
人形劇が人と人をつなぐツールのひとつであるということを1人でも多くの方に知っていただけると嬉しいです。
様々な世代の方をちょうどよい比率に集めることが難しいですね。これは今後の課題です。