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できることが増えていく「月イチ親子料理教室」

市民館料理室(麻生、多摩いずれか)で毎月第一日曜日午後「子育て相談サロンままカフェしんゆり」(代表:田澤梓さん)と「まごころキッチンプロジェクト」(代表:小野さくらさん)が共同で「月イチ親子料理教室」を開催しています。
ひな祭りの3月3日に麻生市民館料理室で開催された教室に伺い、代表お二人にお話を聞きました。
(取材:2024年3月3日 レポーター:清水まゆみ)


田澤さん、小野さんそれぞれの活動の立ち上げのきっかけは?

田澤さんは2020年4月、まさにコロナの第1回緊急事態宣言が発令された時に「子育て相談サロンままカフェしんゆり」を立ち上げました。
「私が住む麻生区には農地が残り、地元のとれたて野菜が味わえます。毎日の生活に不安が募る中、それらの野菜を使って親子で料理をしたり、芝生の上で子どもと一緒にラジオ体操をしたりしながら、誰もが安心して過ごせる街まちになったらいいなって思ったのです。活動を通して顔見知りができることはとても魅力的なこと。とはいえ、立ち上げ時はコロナ禍。まずはオンラインで親子料理教室に挑戦したんです。これが好評で今も継続しています。同時に青空の下で身体を動かすことの大切さにも気づいて、今日もみんなでラジオ体操をしてからここにきたんですよ」と話します。

小野さんは2018年1月、福井県で大雪によって立ち往生する車の中に残された人たちに、近隣の飲食店が食事を提供する様子を偶然テレビで見て、飲食店を営む夫とまずは飲食店同士横のつながりを持っていきたいと考えました。また、いざという時にご近所にどんな人が住んでいるのかを知っておくこと、名前まで知らなくても、顔を覚えておく、共働き家庭の子ども達や、老人福祉施設に行ってない高齢者や赤ちゃんを連れたママなど、手助けが必要な人はたくさんいる。そんな人達が孤立・孤独にならないようにと思い活動を始めました。
「私を含め一般市民が防災について日頃から学んでおく必要性を感じ、防災食のワークショップを開催してきましたが、2020年、新型コロナウイルスの感染拡大で活動を中断せざるを得ない時期がきて、一層災害時の食事について考えるようになってきたんです」

子どもたちも一緒に料理や食を通じてワクワクする時間を作る

麻生区に住む2人は地域活動で出会い、お互いの活動を知るうちに「お互いの活動のいいところを生かして、子どもたちも一緒に料理して食を通じてワクワクする時間を作ろう」と意気投合。2021年8月から月に1回、地元市民館の料理室で顔をあわせ、“子どもたちの自主性を尊重し楽しく”をモットーに「月イチ親子料理教室」を始めました。料理にはできるだけ麻生区でとれた農産物を使い、地域とのつながりを大切にしようと始めたのです。

月に1回、日曜の午後を親子一緒に楽しむ

この日は幼児から小学6年生までの親子で「みそづくり」に挑戦しました。

卵焼きが得意な小4生。手は出さずじっと見守るおかあさん
月イチ親子料理教室のお揃いのエプロンで気分をアゲル!

田澤さんから、味噌づくりの元になる大豆についてのお話を聞き、袋の中で茹で大豆をつぶし、塩と麹とまぜてみそ玉を作り、保存容器に詰めラベルを書いて完成です。

出来上がりは7月。「味比べをしようね!」

今月はみそづくりの時期を逃さないために野菜料理はしなかったのですが、通常は麻生区で「栗の木ファーム」を主宰する農家の飯塚英雄さんが作った野菜で料理をします。
時には同じ地域に住む仲間として、飯塚さんの畑のお手伝い(人手が必要な収穫後の片付けなど)に行くこともあるそうです。

災害時の料理を体験し、食べてみる

次は、小野さんが災害時の栄養について資料に基づき説明します。防災食の保管場所も家具の転倒などが起きた場合を想定し、取りやすい場所にしておくなども。次に「日頃から防災食を食べてみることが大事。いざという時にあわてないためにね」と。 
お湯を注ぎ15分でできるアルファ米の炊き込みご飯をつくり、味付け油揚げにつめて稲荷ずしをさっさっと作りみんなで試食しました。

防災食は食べて慣れておくことが大事
袋をあけお湯を注ぎ、口をしっかりしめて15分待つ
「味付けいなり」につめ、稲荷ずしが完成

 次はポリ袋(高密度ポリエチレン製を使用すること)調理の実演。卵、牛乳、砂糖を袋にいれて混ぜ、その中に食パンを1/4に切って浸しなるべく平らにする。鍋底に耐熱皿を入れてお湯を沸かし、沸騰したらポリ袋をそっと入れて10分湯煎すると、やわらかなフレンチトーストが完成!

鍋底に耐熱用のものを敷く
これは「湯煎調理むけ」と表示をしたポリ袋も市販されていることを紹介

田澤さんは、管理栄養士の資格を持ち麻生区PTA協議会の一員として活動しています。「PTAのつながりで参加しています」というお母さんがいました。
小野さんは介護福祉士として麻生区の介護施設で仕事をしています。家庭科の先生として働くお母さんは「ここに来ると災害時にどう動けばいいか、必ず持ち帰れる、動ける学びがあるんですよ」と言われていました。

いざという時に役立つように、毎月1回の大切な時間

普段から子どもたちが「調理すること」「食べること」にたくさんの経験をつんで、人に相談する力をつけておけば、いざという時に必ず役に立つ! これからも2人で「月イチ親子料理教室」を続けていきます。

田澤梓さん(左)小野さくらさん(右) 2人で力をあわせて「2021-2023麻生区産食材使用月イチ親子料理教室 冬・春編」を発行!

問い合わせ:mamacafeshinyuri@gmail.com まで


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