ほっこりポスターとは

徳植 由美子（とくうえ ゆみこ）さん

新岩城菓子舗３代目女将。2代目の父親が倒れ、主婦から一念発起し試行錯誤しながら店舗を継承。現在、都内の和菓子店で修業を積んだ息子が和菓子作りをし、由美子さんは接客を担当。

ほっこりエピソード

　お客様からの要望で店の裏に専用の自転車ラックを置いたんです。そうしたら、「サイクリストの聖地」として徐々に広まって、立ち寄ってくれる方がどんどん増えていきました。
　そんな矢先に私が乳がんになってしまって。治療で、気力がなくなり店に出られない時、サイクリストの友だちの投稿を見て、私もこんな景色を見たいという思いが膨らみました。「がんが治ったらサイクリストになりたいんだ」ってポツリと言ったら、その友だちが「私の自転車をあげる」って。自転車に乗っていると病気のこ
とを忘れられるくらいリフレッシュして、体力もついていいことばかり。
　今度はみんなに恩返しをしたいですね。病気がステップになって、同じ経験をしたお客様との会話も一歩踏み込めるようになってきました。和菓子は人生の節目に関わる食べ物。この和菓子を通して、もっと人に寄り添いたいんです。