市営住宅の共同施設として誕生!「末長ふれあいルーム」
2023年5月に高津区の末長市営住宅3号棟1階に「末長ふれあいルーム」が開設されました。「ふれあいルーム」とは、市営住宅の入居者や地域住民交流し、安心していきいきと暮らせる魅力あると環境を整えるために市が整備している、市営住宅の共同施設です。
今回は運営協議会員の「THEアート・プロジェクト多文化読み聞かせ隊」代表の三沢範子さんにお話を伺いました。
末長ふれあいルームの運営協議会メンバーは11団体
「末長ふれあいルーム」の管理責任者は公益財団法人かわさき市民しきん。開室は、月、火、木、金曜日の11時から15時です。「末長ふれあいルーム運営協議会」が運営を担い、現在かわさき市民しきん、THEアート・プロジェクト多文化読み聞かせ隊、みどりなくらし、子育て支援グループ「いいんだよ」、にこにこあおむし人形劇団、かわてつ=川崎市の哲学カフェ、まきまきキッチン、縫工房Silk、新生児業界、100年時代のFPアドバイザー、パルシステム神奈川の11団体で構成されています。
ここを事務所とするのは「かわさき市民しきん」と「THEアート・プロジェクト多文化読み聞かせ隊」で、前者が月・木曜日、後者が火・金曜日の運営を担当しています。
日当たりがよいテラスにパラソル、椅子、テーブルとイベントなどを告知する掲示板が目印です。
それぞれの積み重ねを活かして活動
11団体は川崎ですでに市民の交流の場を、様々な分野で作りだしている団体です。みどりなくらしさんは、武蔵新城でママたちが子連れで気軽に立ち寄れる場を毎週水曜日に開いています。にこにこあおむし人形劇団さんはオリジナルキャラクターを携えて各地のこども文化センターなどで13年公演を続けています。
それぞれが今までの経験を生かして、時には一緒になって新たな活動を生み出していきたいと話しています。
活動場所をさがしていた時に、出会った
私たちは、2011年から多文化を紹介する絵本の読み聞かせや障害者のお芝居など多様な文化活動を実践しています。私自身が家族で海外(オランダ、アメリカ)での生活経験があり、いろいろな国の友人がいて「多文化だから面白い」という土壌があるんです。2015年からは神奈川県立高津養護学校(高津区)近くでコミュニティカフェを運営し、そこでは障害を持つ子どもたちや家族とのつながりもでき、プロの演出家と一緒に子どもたちと劇を作る表現活動などもしてきました。昨年末でそのカフェを閉じることになり、新しい拠点を探す中でここが開設されると聞き、手を挙げたのです。元々この団体は高津市民館の市民自主学級修了者で立ち上げ、高津区中心で活動してきたので、馴染みがある地域であったことも決め手になりました。
続けることで輪を広げていけたら
ここは市営住宅の一角という日常の生活の場の中にあります。さっきも散歩に出てこられたおばあちゃんに「おかげんいかがですか?」と声をかけ立ち話をしてきました。高齢で一人暮らしの方も多くお住まいで、まずは家から一歩出て気軽におしゃべりができる場になれたらと思っています。スタートしてまだ約5ケ月。私たちの担当は週に2日で、まだたくさんの方に来ていただくまでにはなっていませんが、とにかく続けることで、少しずつここで暮らす人たちとの輪を広げていけたらと思っています。
ここにきて、おしゃべりをして、笑える時間を
私は、小さいころからバレエをやっていて、にこぷら新地(高津区)でバレエ教室(ノリコバレエアート)を開いています。
2023年春にはカワサキインターナショナルダンスアクション(KIDA)も発足させ、インターナショナルダンスフェスティバルも開催しました。(会場:カルッツかわさき)
いろいろな国の踊り仲間もいるので、フラダンスのようにここでゆるく身体を動かすようなことも企画していこうと思っています。多言語で絵本の読み聞かせもできるし、とにかくノウハウはたくさん持っています。
最近では「これ、作ったから一緒に食べよう」とお料理をもってきてくれるおばあちゃんも出てきました。まずはここに来て、おしゃべりをして、笑って…。そんな時間を作っていこうと思います。
この取組に関する問い合わせ
THEアート・プロジェクト多文化読み聞かせ隊 三沢さん
http://theartproject.jp
theartpro@gmail.com
(取材日 2023年10月10日 レポーター 清水まゆみ)