誰でも気軽に参加できる対話の場を「ことばすけっと」
この記事は、2023年07月4日に協働・連携ポータルサイト「つなぐっどKAWASAKI」で公開されていたものを転載したものです。
「ことばすけっと」は、誰もが安心・安全に自分の感情について言葉にし、同時に誰かの言葉に耳を傾ける対話の場です。「自分の痛みを見つめ、他者の痛みを想像できる社会」を目指し、2022年8月から毎月1回、川崎市幸区にあるコミュニティカフェ「メロディーココ」で開催されています。「ことばすけっと」の代表である佐々木さんにお話を伺いました。
「ことばすけっと」を開催することになったきっかけを教えてください。
自分のごく身近なところに差別があることに気づいた時、差別や貧困、無関心なども含む暴力の連鎖を止めたい、そのために自分ができることがあるだろうか、そんな思いを持つようになりました。対話の場を開きたいと考え、会場であるメロディーココに企画書を提出して採用されました。 身近な話題や地域の問題などをテーマに、お茶を飲みながら参加者みんなで話す場を開いています。お話好きな方も、そうではない方も、まずは普段感じることを話す機会になればと。マイナスの感情は一人で抱えてしまうこともあるので、それを言葉に出来る場所になれば良いなと思っています。
今までどのような活動をしてきましたか。
ことばすけっとの自己紹介の定番にもなっている、接続詞が書かれたカード「KATARUTA」を使った自分語りや、すごろくで止まったマスに書かれている内容に従い、嬉しかったことやモヤモヤしたことなどを話す「立ち止まるすごろく」を行いました。
その他、落語を鑑賞した後に対話をしたり、政治と暮らしについて考える会も開催しました。
どんな人たちが参加されていますか。
今は、地域で活動されているリーダーの方が多いですが、少しずつ一般の方や、お子さん連れの方にも参加してもらっています。
参加者の方からは、
・私の知らない活動をしている方々と会い、もっと知りたいと思いました。
・自分と違う価値観の方と交流するのは純粋に楽しいです。
・以前から顔見知りの方でも、こうして対話の時間を一緒に過ごすことで、その人の知らない面に気づき、より深く理解することにつながり、いい機会になりました。
など嬉しい感想もいただいています。
副代表の高畠さんにもお話を伺いました。
コロナの影響もあって、引きこもりが増えたと感じています。オンラインではなく、面と向かって話す機会を大切にしていきたいと思っています。言葉の裏にある真実は、直接話をすることで気づくこともあります。対話の場を増やしたいと、ことばすけっとにかかわっています。
どんな人たちに参加してほしいですか。
学校でも、家でも、職場でもない場所で、話をしてみたい方。日常で感じたこと、違和感、疑問など一緒に話しましょう。思わぬ出会いがあるかもしれません!
今後の展望について教えてください。
他者を知ることで、自分に気付いたり、見えるようになることがある気がします。つたない言葉でも誰かと話してみたいと思えるような、そんな場所にしていきたいです。今年度採択された助成金も活用しながら、もっと広報に力を入れて、こうした場があることを知ってもらいたいです。ささやかな集まりですが、ふらっと気軽に遊びにきてください。
この取組に関する問い合わせ
ことばすけっと
kotoba.sket12@gmail.com
(取材日:2023年5月27日 レポーター:倉林智美)