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不登校トークリレー 『不登校の、その先は?』

この記事は、2019年9月30日に協働・連携ポータルサイト「つなぐっどKAWASAKI」で公開されていたものを転載したものです。

8月31日(土)、不登校や親子関係をテーマにしたセミナー『不登校の、その先は?』が中原区上新城のPASAR BASE(パサールベース)で開催されました。
主催の「びーんずネット」(金子あかね代表)は不登校の当事者や支援者らによるトークセッションを3か月に一度開催しています。金子さん自身、息子さんの不登校を経験し「今できることをやっていきたい」と活動を始められました。


学校は命をかけてまで行くところではない

セミナーは「参加者全員で考える」「双方向なトークセッション形式」「参加者同士、小グループになってシェアしあう」がコンセプトです。
見守ることが大切なのは十分にわかっている。「でも、そうは言ってもね…」と思う‘親の本音にしっかりと向き合いたい’という意図から「学校に行かなくて大丈夫?」「ゲームばかりで大丈夫?」「不登校でも大丈夫?」という3つの問いを立て、3名のゲストを迎えて皆で話し合いました。今回はなんと定員50名を超える申し込みがあったそうです。

代表 金子あかねさん
会場PASAR BASE(パサールベース)

「学校に行かなくても大丈夫?」蓑田雅之(みのだまさゆき)さん

蓑田さんは現在コピーライター、東京サドベリースクール(先生もテストも授業もない学校)評議員をされています。
―「義務教育とは、親が子どものために教育環境を整える義務のことであり、子どもが学校へ行くことが義務なのではない」「親が子どもの将来を心配するのは、もしかしたらありのままでいることを否定する‘差別’なのかもしれない」―

「ゲームばかりで大丈夫?」風芽美空(かざめみそら)さん

風芽さんは小学3年からほぼ学校に行かずに社会に出て、不登校をテーマとした映画『円~CHANGE my life~』を制作されました。
―「不登校の間、私はゲームに救われました」「ただ否定するのではなく、本人の価値観を尊重してあげて欲しい」―
当事者ならではの重みのある話。そのあと、持参されたゲームに参加者が挑戦し、会場内は声援と拍手で賑わいました。

左から風芽さん、米澤さん、蓑田さん

「不登校でも大丈夫?」米澤美法(よねざわみのり)さん

米澤さん(NPO法人自由創造ラボたんぽぽ代表)も不登校児の親としての経験をお持ちです。
―「親が適切な第三者にアドバイスをもらうことが有効です。ぜひ親の会や、このようなセミナーに出掛けて欲しい」―
主催するフリースペースには「マインクラフト」というゲームの部活があります。このゲームは様々な学習効果があると海外の教育現場でも注目されていて、実際にプログラミングに取り組むようになったお子さんもいるそうです。
米澤さんのトークも、この「マインクラフト」の実演で締めくくられました。

ボランティアが書籍販売などを担当

参加者全員で考える

各トークの間には小人数で話し合うフリートークの時間があります。
それぞれのお子さんの様子から始まって、「近所の人に子どものことを尋ねられるのが辛いです」、「なかなかこんな話ができる相手がいない」「家族で話し合う機会を子どもが作ってくれたような気がします」など話題は尽きません。終了の時間になってもお喋りが終わらないほど盛り上がっていました。
そして、セミナーの最後には登壇者と参加者とで意見交換をしました。
「昼夜逆転しても大丈夫?」「給食費は払うの?」などの具体的な話題に、次々と思いを同じくする方の発言が続きました。「親が不安を手放したとき、子どもは自分で考え始める」(米澤さん)という言葉が印象的でした。

参加者の感想

「同じ思い、悩みを抱えた方々と出会え、共感しあえ嬉しかった」
「孤独感から解放され、気持ちが軽くなりました」
「ここは親にとってのフリースクールでした」
明るい表情で帰途につく参加者を見送りながら、皆さん、ここに来ることで一歩を踏み出せたのではないかと感じました。

びーんずネット

代表者:金子あかね/事務局:金子純一
問合せ:下記ホームページから

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