連載 『まちのひろば探検隊with新しい生活様式』 第10話 ~青空かみしばい World Peace & Smile at Aozora Kamishibai~
この記事は、2021年1月28日に協働・連携ポータルサイト「つなぐっどKAWASAKI」で公開されていたものを転載したものです。
「かもしれない」を目指して。
新型コロナウイルス感染症の影響により、集まることが難しい今、
―だからこそのつながりができるかもしれない―
そんな「かもしれない」を目指す「まちのひろば」の新たなチャレンジを連載します。
今回は、第3話にてご紹介した川崎市を中心に首都圏で活躍している紙芝居師もっちぃこと望月晶子(もちづき あきこ)さん。
もっちいさんは、食品ロス、ゴミ問題などをテーマにした新しい紙芝居を展開中。オリジナル制作のバルーンアートや立ち廻りが魅力です。
コロナ禍で世間が停滞気味の現在も、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を駆使した紙芝居セッション「青空かみしばい World Peace & Smile at Aozora Kamishibai 」を主催。各国から紙芝居演者が集まっています。日経新聞はじめ多くの新聞・雑誌で紹介され、世界でブレイク中のもっちぃさんにインタビューしました。
(取材日:2020年12月23日)
紙芝居で環境問題?
2015年4月から、「高津 さんの市」で活動を始めました。「青空かみしばい」をはじめたのは2019年12月です。紙芝居という日本文化を紹介することも目標のひとつ。
ほかに、自作した紙芝居を通じて環境問題を伝えています。フードロス問題を考える「ヘンゼルとグレーテル」、ゴミ問題を取り上げた「ももたろう」などの問題提起型紙芝居を上演してきました。現在は関東圏だけでなく山形県など遠方からも依頼をいただきます。
2019年は、東京経済大学、湘南工科大学の2大学で「紙芝居実演+講義」という形で講師を、また大和市の男女共同参画市民セミナーで講師をさせていただきました。
コロナ禍で活動が難しいのでは?
コロナ騒ぎで、その後の各地の祭りやイベントはほとんど中止。紙芝居の出番も少なくなってしまいました。
しかし、今こそ、人と触れ合える紙芝居を届けたいと思いました。着目したのがZoomによるオンラインでの実施です。4月から週1回のペースで「オンライン青空かみしばい」を始めたところ、各地の紙芝居師からの協力が相次ぎました。
新聞等に掲載されたおかげで、メキシコやブラジル、スイスなど海外からも反響がありました。各回50人の定員でやっています。コロナ禍が過ぎ去ったら終了しようと思っていましたが、なかなか収まらないので現在は月1回開催しており、世界をつなぐ場になっています。
これからどんなことをしたい?
これまでは、昭和の古い紙芝居を紹介するとともに、オリジナル紙芝居や、紙芝居+α (皿まわしあり、玉すだれあり、バルーンアートあり、クイズあり)の3D的な紙しばいをしてきました。これからもその時々にあった形で、街頭紙芝居をエンターテイメントとして世界へ広めていきたいですね。
それからもうひとつ。これまで、「青空かみしばいWorld Peace & Smile at Aozora Kamishibai(WPSAK)」は、見ていただくのも無料、出演料も無料でやってきましたが、本当は協力してくださっている紙芝居師さんたちにギャランティをお支払いしたい気持ちでいっぱいなのです。
でも参加料をとれないんです。なぜかというと、一番届けたい人たちが、参加料を払えない人たちだからです。日本も世界も、500円の参加料が払えない人たちがいっぱいいます。でも、そこにこそ届けたい。そのジレンマをなんとかしたいですね。スラム街の子どもたちにも紙芝居を届ける、いつか実現したいです。
青空かみしばい World Peace & Smile at Aozora Kamishibai
https://www.facebook.com/kamishibaiya.mochi/