日本の文化をカジュアルに感じて欲しい 「あそびのわとわ」
この記事は、2022年6月22日に協働・連携ポータルサイト「つなぐっどKAWASAKI」で公開されていたものを転載したものです。
デザイナー&プランナーの日本の素敵を伝えるユニット「あそびのわとわ」は、“日本の伝統や四季を感じることを日々の暮らしで大切にしたい”という思いがきっかけで、発足されました。『日本の文化を大事にする』というコンセプトのもと、子どもと大人の総合アート教室を開催しています。
「あそびのわとわ」の関川房代さんにお話を伺いました。
(取材:2022年3月18日)
「あそびのわとわ」を立ち上げた経緯を教えてください。
「あそびのわとわ」は2017年1月に立ち上げました。
当時、私はNPO法人で子育て支援に関わる仕事をしており、その中で、子どもたちに日本の文化を伝えていきたい、一緒に伝えてくれる人がいたら嬉しいな、と思っていました。そんな時、その人物像にぴったりな方と、同じ町内の母親クラブの役員で一緒になったのです。それがユニットパートナーの坂井美穂さんです。坂井さんは、美大出身で、企業内デザイナーでした。専門は情報デザイン。ものづくりだけでなく、仕組みをデザインするプロです。子育て期は仕事を休止していましたが、アートと関わり続けていきたいと思っていたそうで、私の考えを伝えるとすぐに意気投合しました。そして、「あそびのわとわ」が誕生しました。
「あそびのわとわ」という名前はどのように名付けられたのでしょうか。
「和」の遊び心の「輪」が拡がったら良いな、という思いで名づけました。また、子どもも読めるようにひらがなのユニット名にしました。
現在の活動を教えてください。
日本の良い文化を伝える、水引ワークショップや水引作品制作、販売を行っています。
水引とは、贈り物の包み紙などにかける和紙でできた紐です。1本の紐から、いろいろなものに形を変えられるところが水引の魅力です。私たちはこの水引を色々な形に変化させて、アクセサリーや小物を作っています。手法の「結び」といわれる結び方が基本ですが、角度や強さ、色や素材を変えることで世界にひとつだけの作品が完成します。ワークショップでは、子ども向けの髪飾りから大人向けのアクセサリーも作れるので、親子で一緒に参加したい方に人気です。
水引は私たち2人が強く心ひかれた美しい日本文化。結びひとつひとつに由来やストーリーがあるので、カジュアルに触れてもらいながら伝えていきたいと考えています。
結びだけでなく、日本の伝統色を組み合わせたカラーバリエーションで四季や花鳥風月を表現しています。
販売用の小物では、カラーの名前にもこだわっています。
その他、日本で開発された、エコ絵の具のディンプルアートや、お包みの文化、SDGsのワークショップや展示活動もしています。
また、私たち2人は自分たちの活動をもとに、イベントや新規プロジェクトを手掛けるディレクターとデザイナーとしても仕事をしています。企画運営や、制作物ディレクション、ロゴやチラシなどのデザインも行っています。最近はユニットの活動だけでなく、こういった他のプロジェクトに参加する機会も増えています。
今後の目標を教えてください。
子どもから大人まで、どんな人にも日本の文化に興味を持ってもらえたらいいな、と考えています。特に水引は古き良き伝統工芸ですので、そのうち海外の方にも、水引を通して日本の文化を伝えていければ嬉しいです。
私たちのモットーは『細く長く』。無理せず、気負わずに、永く続いていくように工夫して伝えていきたいと思っています。
当面の目標は、お互いのスキルを活かした仕事と、水引の仕事をバランス良く続けていくことです。丁寧にひとつひとつ、ご縁をいただいた仕事に向き合っていければ、と思います。
この取組に関する問い合わせ
あそびのわとわ
問い合わせ:info@asobino-watowa.com