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どうぞおでかけください「感泣亭」

東急東横線元住吉駅下車、ブレーメン通りを歩き、スーパーマルエツの先の四つ角を左折し静かな住宅街を進むと、右手に「感泣亭(かんきゅうてい)」があります。詩人小山正孝氏(1916~2002)のご子息小山正見さんの自宅の一角にあるコミュニティスペースで、元々駐車場があったスペースを改装し2012年6月に誕生しました。
「感泣亭」という名前は、正孝氏が「感泣」という言葉を好み、詩集のタイトルにも使われていたことから名付けられたそうです。
小山正見さんは、東京都江東区の小学校で教員として長年子どもの俳句教育に尽力し、校長を務めた後、現在は日本学校俳句研究会代表など俳句教育の第一人者です。
毎年「感泣亭」近くの市立住吉小学校で、子どもたちが俳句を作り「句会」を開く出前授業も行っています。
(取材日 2024年2月28日 レポーター 清水まゆみ)


コロナが5類に移行し、再び動き出した

「感泣亭」は、外から中が見えるオープンなスタイル。ここで毎月、句会や、読書会、書道家の土井伸先生の書道教室などが開かれています。
コロナ禍以前は「お昼ごはんをご一緒に」と近隣のシニアが集まるお食事会が毎月1回開かれていました。いつも満席で、私も何度かおじゃましたことがありました。今はそれに代えて毎月1回集いおしゃべりする「サロンde感泣亭」もあります。
小山さんが小学校現場で長く尽力されたことから、不登校の子どもの保護者の会が「感泣亭」で開かれていたこともありました。現在も地域の居場所のポータルサイト「街のとまり木」に登録されています。
https://tomarigi.online/

道ゆく人から中の様子がみえるオープンなスタイル。イベント開催日は看板が立つ

書く前にまずおもてなし! 「どいさんの楽しい書の教室」に参加してみた

  講師の土井伸さんは、「人に喜んでもらうのが好きで、おもてなしの環境を作るのが仕事だと思っています。わたしの書は日々の心に寄り添い、もてなしのためにありたいと願うのです」とおっしゃっています。
  2月28日に開かれた教室に伺うと、「書く前にまずはお茶と桜餅から」と和やかな雰囲気に包まれていました。土井さんはひな祭りの「菱餅」の白、緑、桃色3色の云われをお話し、みんなで興味津々。気がつくと、私も皆さんと一緒に土井さんの話術にどんどん引き込まれていました。

筆はいろいろ使っているうちに「これがピッタリ」の筆に出会うんですよ。 相性があるからね。

お茶が一段落したところで、さあ、まずは土井先生が用意した小さな色紙に「ひな祭り」からイメージする自分が書きたい言葉を考えます。考えながらまずは練習に小さな和紙に書いてみます。先生は「半紙だとどうしてもお手本を見ながら書く臨書になりがちなんです。和紙は気持ちが開放されて書けるんです」と和紙を使う意味をお話されました。
「ここは楽しむ場ですよ」とも声をかける土井先生。何をどう書くかは自由です。

まずは和紙に書きたい字を書いてみます。 桃にしようか、花にしようか…
本番で書く色紙を置いてイメージを作りながら練習を重ねる

和紙での練習を終え、本番の色紙に書いていき、出来上がった作品をみんなで鑑賞しあいます。絵をさっと描き入れた人もいて、「ひな祭り」という言葉からイメージする表現の違いを楽しみました。

「どこに飾ろうか」とみんなで話がはずむ

次は大きな和紙に挑戦します。好きな言葉を決め、太い筆で書いていきます。

書く言葉をスマホで調べながら気持ちを整理していく
土井先生の太筆を借りて書く
「おもしろいねぇ」と土井先生
書きたい言葉を決め、心を開いて書く
「筆は握った方がいい」と土井先生からアドバイスを受け、やってみる

この日が初めての参加者からは「気持ちいい~」の声が聞かれました。
「ここは、心開いて楽しんで書く書道教室です。右利きの人が時に左手に筆を持って書いてみると、心にストップをかけているのが外れたりしてよく書けることがあったりします。そんな発見を、集まった人たちと楽しみたいといつも思っています」と土井先生が締めくりました。

毎月のスケジュールをインスタグラムで発信中

2024年4月のご案内
小学校の先生を40年勤め、退職後も小学生の俳句教育に尽力する小山正見さん
認知症を発症した妻との暮し。ありのままの命を見つめた俳句集「大花野」を2022年2月に 出版(株式会社朔出版刊)

お問い合わせ

小山さん 電話08039307788
メール oyamamasami@gmail.com
インスタグラム https://www.instagram.com/kankyutei/


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