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~アピラボかわさきのイベント「ヘアウィッグで遊ぼう!」~美容や整容で身体にポジティブな変化をもたらす!

この記事は、2022年8月1日に協働・連携ポータルサイト「つなぐっどKAWASAKI」で公開されていたものを転載したものです。

令和4年7月3日(日)、かわさき市民活動センター会議室にて、「ヘアウィッグであそぼう」というイベントが開催されました。(主催:アピラボかわさき)
医療用やおしゃれ用の様々なウィッグ(カツラ)を見て、触れて、遊ぼうという企画。その様子を取材してきました。
取材日:2022.07.03


アピラボとは

アピラボとはアピアランス・ラボラトリーの略。自分が在りたい見た目や装いについて、当事者と一緒に考えていく一般社団法人日本臨床化粧療法士協会(JCTA 代表:河村しおり)の活動名称です。
では、臨床化粧療法とは何でしょう?
臨床化粧療法とは、学術研究に基づいたJCTA独自の「化粧によって心や身体に起こるポジティブな変化を促すためのセラピー」です。
JCTAでは、アピラボによる啓発、広報活動だけではなく、臨床化粧アドバイザー資格講座、臨床化粧療法士®資格講座、化粧体操指導士養成講座等を実施しています。

イベントの様子

定員20名の募集でしたが、ほぼ満席の盛況でした。「珍しい内容なので、見学のつもりで参加しました」という男性参加者も2名いらっしゃいました。
「病気のため急に外見に変化が起こることがあります。そんな時にアドバイスするのが私たちの役目です。色々な方法がありますが、今日は、ウィッグで遊ぶことが目的のイベントです。気楽に楽しんでみてください」という河村代表のお話でスタート。
人毛素材で実用的なもの、化繊素材でカラーバリエーション豊富なおしゃれ用のもの、部分だけのもの、帽子型のものなど、様々なウィッグが紹介されました。
一般に人毛素材のものは10万円以上ですが、化繊のおしゃれ用ウィッグは3千円台のものが多く、ネットでも手軽に購入できるそうです。

各種ウィッグを見ながら説明を聞く

試着してみましょう!

ウィッグの紹介のあとは、いよいよ試着です。ロング、ショート、カラーで染めたもの等、様々な見本が並んでいます。スタッフに教えてもらいながら真剣な面持ちでウィッグ装着を初体験。

被り方の手ほどきを受けて


装着を終え、鏡に映る自分の顔を眺め、一様に驚きの声が上がりました。そして笑い声が響きます。
隣の参加者と眺めあい、記念に写真をパチリ。
そして、あの長髪のウィッグも、こちらの赤毛のものも、と次々と試しては記念撮影。
最初は引っ込み思案だった方も積極的に試しておられ、参加者全員ウィッグ遊びに夢中。
会場内には熱気が溢れました。

似合ってる?はい、とっても!

参加者に感想を聞くと「見学のつもりだったが、こんなに楽しいとはビックリです!」「見た目が若くなると、本当に自分が若くなった気になりますね」「自分一人では購入するのに抵抗を感じていましたが、このように沢山試してみることができ、買ってみたくなりました」など、弾んだ声で答えてくださいました。
最後に全員がお気に入りのウィッグを手に記念撮影。
「参加された皆さんが、ウィッグを楽しんでくださり、頭髪について悩む方に出会ったときに、ウィッグって気軽に使えて楽しいよ!と、伝えて下されば嬉しいです」との河村代表の言葉で、今回のイベントは締めくくられました。

記念撮影

イベントのお手伝いをしたスタッフさんの感想

◎菊池恵未(きくち めぐみ)さん:臨床化粧療法士®
日頃は精神科ソーシャルワーカーとして勤務しています。美容や整容は、単純に衣食住で自分を満たすことよりも高い価値をもたらすことがあります。今日はとても勉強になりました。
◎岩井菜々子(いわい ななこ)さん:臨床化粧療法士® 、JCTA認定化粧体操指導士
本業は看護師で、訪問看護師として勤務しています。JCTAでの学びを活かして、健やかに生きていくためのサポートが出来るのではと思っています。

スタッフ:左から岩井さん、河村さん、菊池さん

一般社団法人日本臨床化粧療法士協会(JCTA)の活動について

代表の河村しおりさんにお話を伺いました。

私自身、SLE(全身性エリテマトーデス)という難病を患っており、長い間副作用や容貌変容などに苦しみました。困難だった社会復帰を果たせたのは化粧の力のおかげでした。
外見変化等で悩む方に、臨床化粧療法を役立てていただきたいと願い、2017年に、一般社団法人日本臨床化粧療法士協会を発足しました。同じく難病を抱えていた友人と2人でスタートしました。

2018年に、JCTA認定臨床化粧療法の資格認定を開始しました。
かつての自分にとって、どんな人が必要だったのか。どんな機関があれば助かっただろうか。
そのような人を育て、そのような機関づくりをしていきたい。そう願って活動を続けています。
現在、臨床化粧アドバイザー資格講座、臨床化粧療法士®資格講座、化粧体操指導士養成講座の3つの講座を実施しています。
アピラボは、私たち達の活動を、より多くの皆さまに知っていただくために活動しており、広報やイベントなどを行っています。

活動に際しては、
・患者さんの目線で考えること。
・アドバイザーの手を借りなくても、自分でできるようになっていただくこと。
等に気をつけています。
「辛さを抱えながら生きていく」ことを受け入れるのはとても大変です。私自身「生きていくのが辛い」と感じたこともありました。「でも、そういう思いを乗り越えたら、その先に景色が広がってきたよ」ということをお伝えしたいのです。

最近はアピアランスケア(外見ケア)に取り組む理美容師さんが増えましたし、医療機関でも積極的に取り組んでくれるようになっています。とても嬉しく思っています。
“悩みのある方が安心して専門美容を受けられる社会”
“いつまでもいきいきと自分らしく活動できる社会”
これらの実現に向け、今後も臨床化粧療法の普及推進に努めていく覚悟です。

代表 河村しおりさん

一般社団法人日本臨床化粧療法士協会(JCTA)
ホームページ:https://japanclinical-cta.org
お問い合わせ:ホームページより

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